寒さが本格化してきた12月。
「寒い」と言うだけで、体調が一階級、落ちた気持ちになるのは私だけでしょうか。

女性にとって、天敵の冷え。

今日は、足元の冷えについて書きたいと思います。

足を冷やすことは、健康によくないよ!という言葉は知っていても、
その先にある

なぜ?の理由を
知らないと、なかなか実行することが難しいのが人間です。

寒さが本格化してきた今だからこそ、
しっかり足元を温めることをしていただきたい!

今日は、そんなお話です。



東洋医学には、「虚熱」という考え方がある

私は、東洋医学のいろいろな考え方の中で、
この「虚熱(きょねつ)」の存在が好きです。


普段、鍼をしながら、何を考えているかというと、
8割くらい、この「虚熱の行方」を探しています。


「虚熱」というのは、東洋医学独特の存在ですが、
「偽物の熱」「間違ったことをしてしまうの熱」のこと。

足元が冷えて、頭がのぼせる時、
この、のぼせの部分にある熱が、「虚熱」です。
(万人がそう!と断定できないのが、個人を相手にしている東洋医学。大方、そういう方が多いよ〜というニュアンスをご承知ください)



体の中には、無数のルールが存在し、それを私たちは、生理学や病理学といった分野で勉強します。
実は、鍼灸師も、看護師や薬剤師並みに、体の仕組みを勉強します。

この基本ルールに従って、動いてくれる熱は、「正しい熱」として扱い、
心臓から流れる血液に乗って、上手に体の中を循環してくれます。



しかし、東洋医学にはもう一つの熱、「虚熱」の存在があります。
この「虚熱」は、なかなかの自由人でして…
体のルールを無視して自由気ままに体の中を動き回ります。

まるで、我が息子、とっくんの行動みたいに…


「あなたは、足元を温める担当ですよ!」と言われているにも関わらず、


こめかみに行きたくなると、頭痛を引き起こしたり、
胃に行きたくなると、過食になったり、
肩に行くと、肩こりになったり…


ちょこまか、ちょこまか、自由自在に、体の中を動き回ります。
そうすると、肝心の担当箇所が手薄になり、

熱がなくなり、
働きが落ちるので、
そこを主に体の不調が起こっています。


本当は、そもそもの虚熱の始まりは小さな不調が先で、
そのせいで、虚熱が生まれ…
悪さが悪さを引き起こし、
だんだん大きな悪事となっているので…
小さな不調から大切にしてあげることが養生につながります。



鍼灸師の私は、
毎日いろんな方の、悪さの根源の虚熱くんを、
元の場所に返す作業を、せっせと行っています。



肩こり、頭痛、のぼせは、足元の冷えを退治すると良い

この「虚熱」の厄介なところは、
間違った行動は取るけれど、「熱だ」と言うところ。


足元は冷えていて、上半身は暑い。
だから、自分は冷え性ではないと思っている方や、
よく汗をかくから、寒がりではないと思っている方。


それは、「正しい熱」ではなくて「虚熱によるのぼせ」であると言うこと!



のぼせは、虚熱の行き過ぎた事で起こる場合が多いです。
そして、これがさらに行きすぎると、
正しい熱も、虚熱の熱もなくなり、完全なる冷えに突入してしまいます。

全身が冷える寒がりさんは、
もしかしたら、虚熱まで使い果たした後の可能性も!!!



ですので、のぼせばかりに目を向けるのではなくて、
その裏に隠れている冷えをしっかり自覚して、
足元をしっかり温めることが大切なのです!


足元を温める事で、
虚熱くんが、元の場所へ帰りやすくなります。

基本は熱。
虚熱くんは、暴君ではあるものの、
自然の摂理に従って、上へ昇りやすい傾向が。

下へさげるために、
足元を温めることが大切です。



私は、レッグウォーマー好きなので、
自宅でも裸足でレッグウォーマーをはいています。

仕事中は、火を使わないお灸を、こっそり三陰交に張っている日も!


もし、お時間がある方は、足湯などで、じっくりじんわり、深いところまで熱を入れてあげることも大切です!

そんな時間が取れないよ〜と言う方は、
レッグウォーマーや
火を使わないお灸、
ぐるぐる足首を回すだけでもOK!

常日ごろから、足首を温める習慣を身につけておくと、

冬場の肩こりや
頭痛持ちの方、
更年期ののぼせなどにも効果的です!


是非是非!お試しください!